コンタクトレンズの処方
1951年に日本で初めてのコンタクトレンズが円錐角膜の患者さんに処方されました。その後、素材やデザインの改良が進んで、現在のように多彩なコンタクトレンズを選択できるようになりました。
コンタクトレンズは素材の違いから、ソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズに大別されます。最近の全国調査ではソフトコンタクトレンズ装用の方が8割以上です。当院での大まかな処方比率は、ソフトコンタクトレンズが7割、ハードコンタクトレンズが3割です。
それぞれ長所・短所がありますが、ソフトコンタクトレンズの特徴はレンズをのせたときの感覚(装用感)が良いことで、ハードコンタクトレンズの特徴は視力がでやすいことです。どちらを選ぶかはご本人の希望が第一ですが、生活スタイルなどに合わせたコンタクトレンズ使用ができるようご相談に応じます。
視力矯正のためのコンタクトレンズ
コンタクトレンズ処方の対象は主に近視、乱視、あるいは遠視です。老視の対策や美容的な意味で装用することもあります。
ニーズに合わせて、頻回交換レンズ、遠近両用レンズ、乱視矯正用レンズなどさまざまな選択ができます。
乱視のうち、円錐角膜のような角膜の病気でおこる場合は不正乱視とよばれますが、通常はハードコンタクトレンズの適応になります。やや難しい処方ですが、専用の特殊コンタクトレンズも用意されています。当院ではこの領域のコンタクトレンズ処方にも力を入れています。
カラーコンタクトレンズ
カラーコンタクトレンズ(カラコン)を使用する方が増えてきました。気分を変えるためや、美容的な意味だけではなくて、眼の色素異常などをカバーするためにもカラコン装用は有効です。
他のレンズの場合と同様に、眼科医による検査・処方・経過観察が大切です。カラコンの材質は改良が進んでいますが、特に安価な物では旧世代の素材を用いていたり、レンズ内の色素が眼表面に近い部分に入っていたりして角膜を傷める場合があります。
安全なカラコンを使用することがポイントです。自覚症状がなくても要注意です。危険なレンズの使用を避けて、快適なカラコンライフをどうぞ。